タイトル別アニメ感想書庫４

私は、『氷菓』という作品を最高に評価している。
しかし一方で、多くには受け入れられない作品だとも思っていた。
そんな事は無かったようで、色々なサイトで割と高い評価を得ていた。
そんなわけで、今日は『氷菓』というアニメ作品について少し話をする。

見たのはリアルタイム放送と、昨年末に録画してあったＤＶＤを最初から見直した２回だ。
流石に私が名作と評価していた作品だけあって、２回目に見た時も凄く面白いと感じた。
しかしいくつか違和感を覚えた所があった。
今思い出せるのは４点。
名前は全然覚えていないので名前を出しては説明できないが、まず始まりの頃、主人公が図書室にいた女子生徒とのやり取りで、それはもう仲が悪い二人なのだと感じた。
もしかしたらこの作品の中で、そのわだかまりが溶けていくのかとか、そんな事まで思ったくらいだ。
しかしすぐにつるんで行動するようになっていて、違和感を覚えた。
次に友人の男が文化祭の時に主人公に嫉妬する場面があるが、このキャラには少しあっていないのではないかと感じた。
ストーリーを主人公が推理する所でロープの存在を忘れていたわけだが、その辺りの事も違和感を覚える。
最後に倉庫に閉じ込められたヒロインが、外に声をかけるのを止めた所だが、その理由に私の価値観はついて行かなかった。
これら４点が今思い出される所だが、逆に言えば４点しかないわけで、その４点も理屈では理解できる。
ただ、理解させてもらえなかったというだけだ。
キャラクターも個性があり、絵も綺麗で、話の流れもスムーズ、そして何よりよくできた面白い話。
主人公は賢く、ヒロインは魅力的で、ほぼ完ぺきなクオリティの作品と言える。
そもそも全ての人に全てを理解させるなんて不可能なわけだし、アニメの制作は作っては修正を繰り返せるようなものでもない。
私は出来上がったものにツッコミを入れるだけなので簡単ではあるけれど、作る側だってそれができれば苦労はない。
２時間程度の映画を何年もかけて作るのとはわけが違うテレビアニメでこれだけのクオリティは、もう名作と断言したい。
ただ頭を使う内容で好みが分かれるってだけで、隠れてしまっている所があるわけだけどね。
それにこういう作品なら、アニメではなく実写ドラマでもできてしまうわけで、その辺りが『時代を作る名作にはなり得ない理由』なんだろうな。
でも名作は名作だと私は思う。
是非見た事のない人は見てみて欲しいね。



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